言語化する前の「心の中のイメージのようなもの」
蟻の行動に関する仮説
これらの観察の結果、私が気付いたことと理解したことを、最後にもう一度まとめておきます。
気付いたこと
- 蟻は、かなり高い頻度で、別の個体と、頭部を接触させる行動を繰り返す
- 頭部を接触させる行動は、往路の蟻と復路の蟻の間で行われる
- また、頭部を接触させる行動は、死んだ蟻に対しても行われる
- 死んだ蟻と頭部を接触させる時間は、生きた蟻と頭部を接触させる時間よりも長い時間行われる
- 接近した地点に似たような状況で、エサのある場所とエサの無い場所をつくったとき、エサの無い場所に行こうとする蟻の数が増加する
理解したこと
- 蟻は記憶を、個体を越えて共有する
- 蟻の群れで共有される記憶は、多くの場合、かなり正確である
- しかし、個体によっては、曖昧な記憶であることがある
- 今回の観察では、記憶は物質として伝わるのか、電気信号のような形で伝わるのかを推測することはできない
- 「頭部を接触させる行動の頻度」と「個々の蟻の中で記憶が薄れる速度」との関係は、おそらく、古い情報が目の前の現実に近い最新の情報へと変化していくように、最適化されているのかもしれない
最も重要なこと
そして、最も重要なことは
- 同様の記憶を持った個体は、同様の行動をする
ということです。
人間については、次のページで考えてみました。
蟻(あり)化する人類 (読むカウンセリング)
これが、蟻が列をつくって行動することに対する、一般的に言われている「行動フェロモン」とは別の説明です。
また、次のサイトでも、これは、人間においての次のようなポイントを説明しています。
【ポイント】
- 人の心が苦しくなる共通の体験とは?
- その体験によって身に付いた習慣という名の記憶について
蟻の行列 を 消滅させた方法
ちなみに、最後は、部屋の中に 蟻の行列 が あることに耐えられなくなって、見えるところにある 蟻の行列 を、全て、掃除機で吸ってしまいました。
それだけです。
巣の蟻を、根こそぎ退治した訳ではありません。
でも、蟻の行列 は 、私の家から消滅しました。
これも、行動フェロモンによっては説明できません。
たぶん、記憶の伝達 が 遮断 されたためだろうと考えています。