タイムトラベルができるとしても、「光速を超える」というよりは、こんなイメージの方が正しそうな気がします
超伝導体と磁力(3)
次の動画では、
- 電気を通すが磁性を持たない金属(磁石に付かない金属)の管の中を、磁石を落とすとどうなるか?
という実験をしています。
この現象の説明は、次のようになります。
- 磁石の移動によって、金属内に電流が発生する。
- 金属に生じた電流は、電流の周りに磁界を作る
- 電流が作った磁界が、磁石の落下とは逆の方向の力を与える
- 磁石の落下速度は、通常の落下速度よりも遅くなる
また、次の動画は、
- 磁石を金属管の中を通さなくても、金属に向かってを移動させれば、同様の現象が起こる
ということを示しています。
はじめの動画の現象は、金属の電気抵抗が小さくなるほど、磁石の落下速度が遅くなるそうです。
つまり、アルミニウム管よりも銅管の方が、磁石の落下速度が遅くなるということです。
それを、図にしてみると、次のような感じになります。
もし、電気抵抗がない超伝導体の管があれば、どうなるかは、想像できると思います。
恐らく、「管の中を落ちていかない」、つまり、私たちがよく見かける下図のような状態になるということです。
この現象を電流のことを考慮しながらイメージしてみると、次のようになるのではないかと考えています。
磁界が伝導体に引き起こす電流には次の2タイプがあるのだろうということです。
- 磁界の移動によって生じる直流的電流
- 磁界の振動によって生じる交流的電流
磁界は定常波で、その振動を意識しにくいところがあります。
「超電導物質上を磁石が浮かぶ」という現象は、この磁界が波動性であることを確認できる現象なのではないかと思えます。
つまり、磁石が引き起こす磁界の振動に伴って、次のような状態が、磁界の方向を変えながら、起こっているのではないかということです。
そして、「磁石を回転させても、空中の同じ位置にとどまったまま回り続ける」という現象の理由は
- 磁界の振動数が、磁石の回転速度よりも十分に早い
- 磁石がつくる磁界の方向が変わっても、超伝導体がつくる磁界の方向が瞬時に変化する
- 磁石がつくる磁界と、超伝導体が作る磁界の、相対的な関係は変わらない
- そのため、磁石の位置は、慣性の法則によって、空間の同じ位置に保たれる
そんなところではないでしょうか・・・。
超伝導現象を説明するときに使われる言葉で、ちょっと、気に入らない言葉があります。
それは、「超伝導現象は消失する」です。
- 超伝導体に、臨界値以上磁界 の中では、超電導状態は消失する
- 超伝導体に、臨界値以上電流 を流すと、超伝導状態は消失する
そんな風に使われます。
そこは、また、あとで妄想しますが、その言葉を、あえて用いると、
- 浮遊する磁石に、臨界速度以上の速い回転を与えると、超伝導現象は消失する
ということになるのだろうと推測します。